閉めたはずの窓の鍵が開いていた、靴の位置が変わっていた、庭に見覚えのない足跡があった。
そう警察に伝えても話を聞いてもらうだけで終わり、この先どうすればいいのか分からずに困っていませんか?
警察は被害届を受け取ることになっていますが、侵入があったことを示す証拠がなければ、捜査が始まる可能性は低いでしょう。
形跡を片付けてしまうと、その証拠も一緒に消えてしまいます。
誰が出入りしているのかは、探偵の調査で確かめられる場合があります。
この記事では、警察が動かないと感じる理由と、もう一度相談する前にそろえる記録、自分で記録しても分からないことが分かります。
不法侵入のご相談を、無料で受け付けています。
不法侵入で警察が動かないと感じる理由

不法侵入を警察に相談しても、話を聞いてもらうだけで終わることもあるでしょう。
被害届を受け取ってもらえても、侵入があったことを示す証拠がなければ捜査は始まりにくく、誰が入ったのかが分からなければ逮捕状も求めにくいと考えられるためです。
ここでは、被害届の扱いと、捜査が始まりにくい理由、逮捕状に要る証拠を確認できます。
被害届は受理しなければならない
犯罪捜査規範は、犯罪の被害の届出があれば、警察官はそれを受理しなければならないと定めています。
受理の条件に、証拠がそろっていることは書かれていません。
相談として話を聞いてもらうことと、被害届を出すことは、別の手続きです。
被害届を出したいのかどうかを窓口ではっきり伝えれば、話が食い違いにくくなるでしょう。
引用元:e-Gov法令検索|犯罪捜査規範(第61条)
跡だけでは、侵入があったと示しにくい
刑事訴訟法189条は、犯罪があると考えたときに、警察が犯人と証拠を捜査すると定めています。
靴の位置や鍵の開け閉めは、家族が動かした、自分が閉め忘れたという場合と見分けにくいこともあるでしょう。
いつ、何が、どう変わっていたのかを日時つきで残しておけば、侵入があったと考える手がかりとして警察に伝えやすくなります。
引用元:e-Gov法令検索|刑事訴訟法(第189条)
逮捕状には、誰が入ったのかを示す証拠が要る
警察官が家の中にいる人をその場で取り押さえたときは、現行犯として、逮捕状がなくても逮捕できます。
その場以外で逮捕するには、原則として裁判官が出す逮捕状が必要です。
逮捕状が出る条件の一つは、その人が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があること。
窓の鍵が開いていた、物の位置が変わっていたという形跡だけでは、誰を相手に逮捕状を求めるのかが決まりません。
引用元:e-Gov法令検索|刑事訴訟法(第199条・第212条・第213条)
不法侵入として罪になる範囲
不法侵入とは、一般に刑法の住居侵入罪のことです。
何も盗まれていなくても、正当な理由なく人の家に入れば、それだけで罪にあたります。
ここでは、罪になる行為と場所、罪に問える期間を確認できます。
家に入っただけで罪になる
刑法130条は、正当な理由なく人の住居や、人が管理する建物に侵入した者を罰する条文です。
出て行くよう求められたのに居座り続けた場合も、同じ条文で罰せられます。
刑罰は、3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金です。
庭や駐車場、マンションの廊下に入られた場合
家の中に入られていなくても、家の庭に入られた場合は、住居侵入罪にあたる可能性があります。
最高裁は1982年、他人の家の庭先に入って中をのぞいた事件で、住居侵入罪とのぞき見の罪(軽犯罪法)の両方が成り立つことを前提に判断しています。
分譲マンションの廊下などの共用部分についても、最高裁は2009年、ビラ配りのための立ち入りを禁じる貼り紙があったのに入った行為に、刑法130条の罪が成り立つと判断しました。
囲いのない駐車場でも、立入禁止の札などで入ることを禁じていれば、正当な理由なく入る行為は軽犯罪法の対象で、罰則は拘留または科料です。
庭や駐車場に残った足跡や動かされた物も、片付ける前に撮っておけば、侵入があったことを警察に伝える材料になります。
撮り方は、このあとの「侵入の跡は、片付ける前に撮る」で確認できます。
引用元:裁判所|最高裁 昭和57年3月16日判決・最高裁 平成21年11月30日判決/e-Gov法令検索|刑法(第130条)・軽犯罪法(第1条第32号)
入ろうとして入れなかった場合も対象になる
住居侵入は、未遂でも罰せられる罪です(刑法132条)。
窓をこじ開けようとした跡しか残っていなくても、侵入しようとした行為として扱われる可能性があります。
中に入られていなくても跡を残しておけば、侵入しようとした形跡として警察に伝えられます。
引用元:e-Gov法令検索|刑法(第130条・第132条)
罪に問える期間は3年
刑事訴訟法の定めでは、長期5年未満の拘禁刑または罰金にあたる罪の公訴時効は3年です。
住居侵入罪はこれにあたるため、侵入が終わった時から、原則3年で罪に問えなくなります。
犯人が国外にいる間などは、時効の進行が止まります。
引用元:e-Gov法令検索|刑事訴訟法(第250条・第253条・第255条)
警察にもう一度相談する前にそろえる記録

二度目の相談で話を具体的にできるかどうかは、手元の記録次第です。
いつ、どこから、何が変わっていたかを1件ずつ残しておけば、警察に状況をそのまま伝えられます。
ここでは、自分でそろえられる記録と、相談先の使い分けを確認できます。
侵入の跡は、片付ける前に撮る
動いていた物は、元に戻す前に、その位置のまま写真に残すのが基本です。
開いていた窓や鍵、こじ開けたような傷、床や庭の足跡も同じように撮っておけます。
片付けたり掃除したりしたあとでは、何があったのかを写真で見せられません。
撮るときは、部屋のどこなのかが分かる引きの写真と、跡そのものに寄った写真を両方残すと、あとから見た人にも場所が伝わります。
日時と出来事を1件ずつ書き残す
写真とあわせて残しておきたい項目は、次の5つです。
- 気づいた日時と、最後に家を出た日時
- どの窓・どの扉から入られたと考えられるか
- 何が、どう変わっていたか
- その間に出入りした家族や来客
- 合鍵を渡している人と、その本数
家を空けていた時間帯がそろって分かれば、侵入が起きやすい曜日や時間帯が見えてきます。
合鍵の持ち主を書き出すと、鍵を壊さずに入れる人がいるかどうかも整理できるでしょう。
同意して鍵を渡している相手が入った場合は、罪になるかどうかの判断が変わることがあります。
カメラは、出入口と時刻が映る向きに置く
防犯カメラを置くなら、入られたと考えられる窓や扉が正面から映る位置が向いています。
録画の日時が実際の時刻とずれていると、メモと映像を突き合わせたときに食い違いが出ます。
設置したら、録画に出る日時が正しいかを最初に確かめておくと安心です。
隣の家の玄関や窓まで映り込む向きにすると、今度は自分が近所ともめる原因になりかねません。
#9110と110番の使い分け
侵入の跡に気づいたあとで相談したいときは、警察相談専用電話の#9110にかけると、地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。
受付時間は平日の日中が基本で、時間外の対応は都道府県警察によって違います。
家の中にまだ人がいる気配があるときや、今まさに入られているときは、#9110ではなく110番です。
引用元:政府広報オンライン|警察に対する相談は警察相談専用電話「#9110」番へ(2026年3月)
侵入とあわせて待ち伏せやつきまといも続いているなら、ストーカー被害で警察が動かないときの記事で、警告などの手続きと再相談の前にそろえる記録も確認できます。
自分で記録しても分からないこと

写真とメモとカメラがそろっても、それだけでは埋まらない部分が残るものです。
自分の記録に残るのは家の中で起きたことで、家の外で誰が動いているかは、別の方法で確かめることになります。
ここでは、自分の記録では届かない2つの点を確認できます。
カメラに映っても、誰なのかまでは分からない
夜の映像では顔が暗く映り、帽子やマスクで人相が分からないこともあります。
顔がはっきり映っていても、見覚えのない人なら、名前も住まいも分かりません。
映っている人がいつ、どこから出入りしているのかが分かれば、警察に相談するときの材料になります。
自分で待ち伏せると、相手と鉢合わせる
入られそうな日に家の中や物陰で待つのは、侵入者と1対1で顔を合わせる方法です。
相手が刃物などを持っていれば、命に関わるおそれもあります。
待ち伏せに気づかれると、相手が来なくなり、誰だったのか分からないまま終わることもあるでしょう。
家に入れる人の見当がつかないまま出入りだけが続いているなら、誰が出入りしているのかを家の外で確かめる必要があります。
部屋で話しただけの内容まで相手に伝わっているなら、盗聴されてるか確認する方法で、盗聴器の調べ方を確認できます。
探偵の調査で確かめられること
探偵の調査では、家の外での人の出入りも、日時とともに記録します。
自分の記録とあわせれば、いつ、どんな人が、どこから出入りしていたのかを一続きで示せるでしょう。
ここでは、調査で確かめる内容と、報告書の使い道、料金を確認できます。
家の出入りを確かめる
侵入が起きやすい曜日や時間帯が分かっていれば、その時間に合わせて調査し、出入りする人を確認します。
出入りした人を確認できたときは、その日時と様子を1件ずつ書き留めるのが基本です。
相談でうかがう記録が具体的なほど、調べる日時を絞れます。
調べた内容は報告書にまとめる
確認した人の動きは、日時とともに報告書にまとめてお渡しします。
警察や弁護士に相談するときは、何があったのかをこの報告書で具体的に示せるでしょう。
調べた結果、心配していた人物ではなかったと分かることもあります。
料金と相談の流れ
不法侵入の調査は、料金案内の「嫌がらせ対策」にある「嫌がらせ」が目安で、基本料金は132,000円(税込)から、即日対応は154,000円(税込)からです。
調べる日数や人数は、相談でうかがった状況から決め、費用を見積もってから調査を始めます。
見積もりの段階で、調査の内容と費用の目安を確かめてから、依頼するかどうかを決められるのです。
嫌がらせなど迷惑行為の調査は、迷惑行為の調査のページで確認できます。
主な対応エリアは愛知・岐阜・三重・静岡で、県外にお住まいの方からのご相談にも対応。
不法侵入についてよくある質問
証拠がなくても被害届は出せますか?
出せます。
犯罪捜査規範は、被害の届出があれば警察官は受理しなければならないと定めていて、証拠がそろっていることは条件にしていません。
不法侵入の時効は何年ですか?
住居侵入罪の公訴時効は、侵入が終わった時から原則3年です。
犯人が国外にいる期間などは、時効の進行が止まります。
犯人が知り合いかもしれなくても相談できますか?
ご相談いただけます。
調査は相手に気づかれないことを前提に進めます。
知り合いかもしれないという見当も、調べる日時や範囲を絞る手がかりになるでしょう。
調査の費用はいくらですか?
料金案内の「嫌がらせ対策」にある「嫌がらせ」が目安で、基本料金は132,000円(税込)からです。
調べる日数や方法で費用が変わるため、状況をうかがってからお見積もりを出します。
不法侵入で警察が動かないなら、ご相談ください
不法侵入で警察が動かないと感じるときは、侵入があったことや、誰が入ったのかを示す証拠が足りていないのかもしれません。
家の中の跡は自分で残せますが、家の外で誰が出入りしているかは、調査で確かめる必要があります。
| 捜査が始まりにくい理由 | 侵入があったことを示す証拠が足りないと、捜査が始まりにくいと考えられる。誰が入ったのかが分からないと逮捕状も求めにくい |
| 被害届 | 警察官は受理しなければならない(犯罪捜査規範61条)。受理の条件に証拠は書かれていない |
| 罪になる範囲 | 正当な理由なく家に入れば住居侵入罪(3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金)。未遂も罰せられる |
| 時効 | 侵入が終わった時から原則3年(犯人が国外にいる間などは止まる) |
| 自分でそろえる記録 | 片付ける前の写真、日時と出来事のメモ、出入口と時刻が映るカメラ |
| 自分では分からないこと | 家の外で誰が出入りしているか。探偵の調査で確かめ、報告書にまとめる |
自分の記録と調査の報告書がそろえば、警察にもう一度、具体的に相談できるはずです。
誰が入っているのか見当がつかない段階のご相談も、無料でお受けしています。



